2019年12月23日月曜日

中組での博物館の整備が進んでいます。

 中組地区へ移転して、早いもので2年余が経過しました。最近の博物館の整理状況について、いくつか写真を頂きました↓↓↓



・学芸大探検部が収集した民具類
・インド亜大陸収集の標本や小林央住さんの収集標本(トルコやルーマニア含む)
・森と村の会の図書室(小菅村では約3500冊、藤野分室に約1500冊:累計7000冊を目指して整理中)
・環境と教育関係の図書(国内外含む)
などの図書・植物標本・資料や民具を整理・展示しています。

 また、ニュースでご覧になった方もおられるかもしれませんが、新博物館前の古民家(細川邸)がホテルとしてリニューアル開業しました@NIPPONIA(https://nipponia-kosuge.jp/)。最近はその宿泊者の方が来館されるようにもなり、図書室としての連携も始まっています。

お近くへお越しの際は、どうぞお立ち寄り下さい。

2019年12月5日木曜日

焼畑大根の収穫(2019/11/16)

8月に焼畑を行った畑で、大根が育ちました。先日はその収穫祭!
(といっても、私は間引きをするわけでも手入れをするわけでもなく、この日を迎えていますが・・・)

焼畑は施肥をしないので、土地の力(肥力)にばらつきが出ます。そのため、黄色い葉が多い所は、肥料不足なのだそうです。
昔の人は、「畑から土も石もできるだけ持ち出さない」(20年に1度なので)ということを意識して、除いた葉っぱも畑に残して地力を維持することを意識していたとのこと。

最近は、鳥獣害が深刻なようで、館長の山口さんも今日の収穫を迎えるまで、猪にやられていないか、心配だったそうです。
確かに、収穫目前(食べごろ)で、一晩のうちに野生動物に食い荒らされてしまったら、、、手塩にかけて育てた野菜が無くなる喪失感や絶望感は、計り知れないのだと思いました。

焼畑に限らず、雑穀類(アワ、ヒエ、タカキビ、モロコシ)、木の実(クリや柿)、収穫野菜(玉ねぎ、大根)、野生の山芋など、『山の秋の楽しみ』が野生動物によって喪失する機会が多いそうです。
特にサルは、一晩で集団で押し寄せてくるので、一貫の終わりなのだとか。。。
(最近のサルは、花結びのほどき方も習得して、2mの網の継ぎ目をほどくそうです)

野生動物と人間の共生関係、過疎・高齢化でのアンバランスが色々な喪失に拍車をかけているようです。

収穫後は、石川県立白山ろく民族資料館に立ち寄って、囲炉裏を囲みながら「カマシイリコ」を久しぶりに頂きました。


白峰の焼畑に重要な方、2名の訃報をふれました。長年、焼畑を営まれていた方、研究の第一線を進まれていた方。

文章に残したりまとめたり、自分ができることを一歩一歩進めたいと思います。


西村

2019年9月8日日曜日

ごっこ遊びの変化から見る人間形成と社会基盤の変化への期待

何だか難しいタイトルを着けてしまいましたが、日常の観察から思ったことをメモ。


子どもの時に、ウルトラマンシリーズの塩ビの人形を沢山集めて、戦いごっこを家出していた記憶がある大人も多いと思います。
最近は「塩ビ」ではなく「ソフビ」と言うようですね。

最近は怪獣もかっこいいし、色とりどり。昔はこんなにこった作りだったか・・・30年以上の前の記憶なので、赤と銀のウルトラマンシリーズがプラスチックの籠にどさっと入って押し入れにしまっていた記憶しかありませんが、こんなに彩りも形も豊かだったでしょうか?


面白いなと思ったのは、今と昔のごっこ遊びの違いです。

昔: テレビシリーズのウルトラマンを見て、ウルトラ怪獣の動きや必殺技、ウルトラ家族の関係などを学んで、再現しながらごっこ遊びをしていたのではないでしょうか?中にはウルトラマンに詳しい友達が居たり、自分たちで必殺技を編み出したり。

今: 昔と同じような遊び方を初めはしていても、興味が湧くにつ入れてYouTubeやオンディマンドで動画を参照して新しい必殺技を覚えたり、最近ではスマホゲーム『ウルトラ怪獣 バトルブリーダーズ』が公開されて、見たこともない怪獣の必殺技までまねるようになって、ごっこ遊びが自発的な深みを増している状況。
制作者からの情報発信の方法が多様化して、消費者の二ーズからそのソースに近づくアプローチも沢山確立されている。



インターネットが一般に普及して30年余、ディスクトップPCからスマートホンへの移行により更に身近に、簡単に、能動的な検索が行え、欲しい情報に近いソースにアクセスできる時代。
ごっこ遊びの深まりにも、オンラインツールやスマホアプリが知らず知らずのうちに活かされていました。


都市と農山村を結ぶツールとして、以前紹介した「アグリ」のように、アプリを介して日常的に農山村と繋がる仕組み、これからの農山村を取り巻く社会基盤を大きく変える可能性があるのではないでしょうか。


日常にふと思ったことを書き留めておきます。


追記:とはいってもやっぱり3歳児、ゲーム画面上での戦闘よりもリアルなソフビの人形を使った戦いの方が好きなのでした。親としてはちょっと安心。

2019年8月12日月曜日

白峰の焼畑2019

焼畑もしばらく行っていないので、久しぶりの参加です。
2012年8月2013年10月の記事があるので、こちらは6年ぶりでしょうか。

猛暑続き&指導者の高齢化もあり、耕作規模が小さくなっているようです。この規模でも、材の準備も大変だと思います。
焼畑の時期は栽培する野菜の播種と収穫(降雪より前)を基準に決められるそうです。標高が高いほど降雪時期が早いので、焼畑の時期も必然と早くなります。


朝8:00に入れをして、一番下の段まで薪を下したのが9:40。今回はよく燃えたそうですが、前回と前々回は燃えなくて大変だったとか。
天気がいい日は上昇気流に乗ってよく燃える反面、イタイ暑さに見舞われるようです。
一方、曇りの日には炎が上がらず燃やすのが大変。適度な天気を自然に求めるのは難しいでしょうが、、、。


燃えている薪を下す道具は、先端が燃えにくい「クリ」、持ち手は「こしあぶら」などをつかっちるそうです。クリの木は燃えにく丈夫。使い終わった後は取り外して泥の中で保管するようです(乾燥するとおかしくなることがある)。
燃え終わったら、放冷のため昼食&お昼寝休憩へ。
午後からが大変!みんなで桑を持って開墾します。山の畑は石が多くて大変。昔の人たちの苦労を正に肌で感じる。。。
もうへとへとです。。。

みんなでお金を出しながら焼畑をして、炎天下の下で桑をふるって田畑を開墾する。
見る人によっては不思議なイベントですよね。

伝統知を体験することとは、現代人の体験で得られるものとは、今度、イベント参加者に聞き取りをしてみたら面白いかもしれませんね。



西村


鳥越一向一揆まつり

教科書にも登場する「一向一揆」。
その要の一つが白山ろく鳥越にある「鳥越城」だったそうです。
毎年、一向一揆の攻防を繰り広げた先人をしのぶ祭りとして、灯篭と花火などの催しが行われています。
2011年8月の記事があるので、8年ぶりの参加となりました。

■鳥越万灯華(まんとうか)
※以前よりも規模が大きくなり、灯篭型のともしびも多くみられるようになっていました。

■花火


※山々に囲まれた水田から打ち上げられる花火。山にこだまする花火というのは、なかなか他では味わえないかもしれません。



砺波・散居村を訪ねて

7月21日(土)に富山県の砺波にある散居村を訪問しました。
庄川の扇状地に広がる散村(散居村)は、日本最大規模のものだそうです。

サンキョソン?
訪れるまでは知らなかった言葉ですが、北陸の方々ではメジャーな言葉のようです。
「散村」・・・家々が一軒一軒離れて点在している集落形成
「集村」・・・家々が集まっている集落形成

この地域の散居村の成り立ちは、庄川の扇状地に中で、各家々が回りより少し高い所に家を建てて、その周囲を開墾したためと言われています(諸説あるようです)。
なかなか見たこともない光景で、なるほどーと感銘を受けました。
夕焼けの風景がきれいなようです。

その後は、近くの農家レストラン「大門」へ。
ここではとなみ野の伝承料理を頂けます。
北陸新幹線の開業1週間前、2015年3月にオープンして、開店5年目になるようです。
年間平均来客数12,000人、この7/25に累計5万人を達成されたようです。
※テレビ朝日「人生の楽園」(2017年4月1日 卯月の巻)でも特集を放映。

この地域で伝統的な古民家(築122年のアズマダチの建物)を改装し、砺波市の空き家対策モデル事業第一号として始まった取り組みのようです。
地域の主婦が中心となって、15人で伝承料理を楽しめる場を始めたそうです。
輪島塗のお椀を使い、化学調味料と袋物(加工食品)を一切使わないをモットーに。

農家レストランや農家民宿、今はやりのキーワードの一つですが、現実はまだまだ日々、奮闘続きのようです。

2019年6月22日土曜日

今年も田植えの季節となりました

毎年の恒例としての田植え。

年々、仕事や私生活も変化していくなかで、通過儀礼の様に続けられる営み。

お百姓を営む方にすれば、気候も毎年違えば、それに合わせてコメ作りも違い、同じコメは二度と作れないと言われてしまいますが。

「田植えをする時期」
を節目として、また一年を振り返り、次の一年を思う。

学校の入学卒業、会社の予算決算とはまた趣が違う、節目になりつつあります。


人形劇

幼いころから、色々な人形劇団が活躍しています。

先日、近くで「劇団銀河鉄道」のファミリーミュージカル
・かさじぞう
・三枚のお札
の講演がありました。
子ども向けの人形劇なのですが、普段と全然違った場所に行くことの大切さを実感しました。

実際の社会では日々発展を遂げていて、AIやデータサイエンスがかなりバックヤードでは活躍し始めています。出入国の顔認証や災害時の交通情報など、機械による認識力(この場合は、統計学?)やビックデータの活躍の場は日々広がっていますね。


それに比べると、教育で大事にしていることって、実はあまり根幹は変わっていないのかもしれません。

もちろん、知育や学習ツールの開発、児童心理や発達の理解は学問的にも進んでいるのだと思いますし、環境教育、リトミック、色々な手法もかつてよりは広がりを見せています。

一方で、その中にも、脈々と受け継がれているツールもあるわけです。例えば、絵本は、自分が子どもの時に読んでいたものを、子どもがまた読んでいて懐かしくもなったり。人形劇の題材も、日本昔話から取られていたり。

このような視点で考えると、日本の農山漁村の文化や営みの中で、日本人を形作る根幹を育む要素もやはりあるのではないかという視点に立ったりもします。
過疎高齢化が加速する一方で、I・Uターンやその地域での生業を産む若者活動も増えているように感じます。今、この時に、農山漁村で生業づくりに奔走する若者たちの想い・興味には、どういった思考の変化や思いが込められているのでしょうか。


今後の地域行政政策のヒントが見えてくるテーマとなるかもしれません。

2019年6月16日日曜日

狩猟への道 =所持許可の更新(1)=

銃砲所持許可の更新は、許可を受けた日から数えて3回目の誕生日までに行わないとなりません。更新期間も更新年の有効期間日(その年の誕生日)の2か月前から1か月前までと決められており、、、あぁ!もう更新期間だから書類を準備しなければ。。。と思った頃には既に遅いということもあるかと思います。

書類準備の前に、2つやっておかないとなりません↓↓↓

1.猟銃等講習(経験者講習会)の受講(講習修了証明書の交付)
経験者講習会であれば、初心者講習会よりも頻度が多く、ほぼ毎月のように講習日が設定されているようです。
同じ都道府県内でも、参加できない開催場所のものもありますし、平日に仕事の場合は休日の開催のものを選ぶ必要があります。
早めにその年度の開催日時と開催場所をチェックして、スケジュールを立てましょう。
10日前までの申し込みが必要で、写真1枚、講習会費は3,000円。



2.技能講習の受講(合格して、技能講習修了証明書の交付)
こちらは、各射撃場で開催されているもの。毎週x曜日開催の所もあります。
申し込みは講習日の10日前まで、講習費用は12,300円。

講習のビデオを見る → 銃の分解・連結・安全確認・不発の措置の確認
→ 25発の実技試験(トラップ or スキート が選べます)
※トラップは、5発づつ×1~5番射台(合計で25発)
※スキートは、マーク3皿×1~3番射台、プール3皿×6~7番射台(合計で15発)。残りの10発は、任意(8番射台を除いて、好きな所)で選択が可能。

※最近は、技能講習会外終わったその場で、成績(講習指導員のチェックシート)のコピーを頂けるようになったようです。何が良くて悪かったのかも分かるので、その後の注意にも繋がりますね。



最近、すごく丁寧なHPを発見しました。講習の詳細(規定)はもちろん、各書式までアップされています↓↓↓
色々な方が情報を整理して発信することで、より狩猟への理解は賛同者が増えるといいですね。

2019年2月2日土曜日

狩猟への道 =射撃練習(3)=

なかなか忙しくて射撃にも行けていません。
実は、射撃場は猟期には利用者がグッと減ります。
皆さん空いている時間があれば、射撃場ではなく猟場へ行きたいですよね。

そういえば先日伺った時に、JAPANルールの紹介のチラシが壁に貼ってあったので、ご紹介。


道の駅 めぐみ白山

昨年の春、白山市内に新しい道の駅「めぐみ白山」がオープンしました。
もうすぐ1周年ということで、先日訪問(3度目?)してきました。
JA白山を主体とした複合施設であるため、元々地元の名産品や観光情報が豊富な施設でしたが、食堂のジビエや地元食材を用いたメニュー開発が進んでいることに驚きました。

こんなにたくさんの地元素材を活かした新作料理が食べられる道の駅は、全国的に見ても他にはないのではないでしょうか?

石川県内の国道8号沿いを利用される際には、是非、道の駅「めぐみ白山」へお立ち寄りになり、石川県の味覚を味わってみてはいかがでしょうか。