2011年3月7日月曜日

雛人形

今週末は、とある石川県の旅館にお邪魔する機会がありました。
ロビーには、ひな人形がありました。

私は見て、何か違和感を感じたわけですが、
違和感を感じる人とそうでない人がいるようですね。


少し調べてみたら、

「男雛が向かって左、女雛が向かって右」なのは近代的で、

もともとは

「女雛が向かって左、男雛が向かって右」(古典的)なのだそうです。


私は関東出身なのですが、「男雛が左、女雛が右」の並び方でしか見たことがありませんでした。
北陸では、、「女雛が左、男雛が右」の並びが多いみたいですよ。
時代や地域によって、形も顔も服装も装飾品も異なるようです。

全国的に同じ行事でも、その時期を別の地域で過ごしてみると、また新しい発見があるのかもしれませんね。

研究員;西村

2011年3月3日木曜日

町屋の趣


『町屋』というとどのようなイメージでしょうか。

私は、修学旅行や母方の実家でなじみ深い、京都の町屋をイメージします。
最近では、「町屋でごはん」や「町屋カフェ」と言った言葉にも聞かれるように、小規模店舗の舞台にもなっていますね。

今日は、そんな町屋のお話を金沢より。


近頃は、行政も町屋の活用を図りたいと、町屋バンクや町屋ネットワークなどの取り組みも進められ、個人での町屋購入もしやすくなって来ています。

先日、そのシステムを利用して、金沢の友人が町屋購入、1月にゲストハウスを開業しました。開店して2カ月。少しずつ、お客さんが増えてきているようです。

この友人の様な住み手が見つかって、受け継がれてゆく町屋がある一方で、新しい持ち主が見つからないまま取り壊しになる町屋も多くあるのが現状です。


そんな中、金沢発の「おくりいえ」が徐々に広がりを見せています。


※おくりいえとは・・・

取り壊される町屋の最期を前に、ボランティアを募って、大掃除をして化粧を施すというもの。
ボランティアで町屋を掃除すると家財道具を持ち出せるのが特徴の一つ。
長年地域に根付いて来た町屋の最期を感謝で送り出すイベント。



掃除をしないでそのまま取り壊してしまえば、時間も手間もかからない家の解体。
そこをあえて、掃除という手間と、化粧(それまでの地域の写真展だったり)をしてから取り壊す。

効率ではなく想いを大切にしたいということが形となったイベントのように感じました。

大量生産、大量消費の時代と言われますが、こういった趣のあるイベントもまだまだ人々を惹きつけています。
最近では、次の宿主が決まって「送り家」から「贈り家」へとなるものもあるようですよ。


私はまだ参加したことはありませんが、おくりいえの発起人の建築士である山田さんが丁度友人のゲストハウスの改修も手掛けていて、ご縁がありました。


町屋に留まらず、中山間地域では空き家も急増して、地域の悩みの一つになってきているようです。
悩みの空き家も、機転次第では有効な財産になるのかもしれませんね。


研究員;西村