2020年8月30日日曜日

白山ろくの焼き畑(白峰)と放牧羊(木滑)

白山麓:白峰

 今年も焼畑イベントの季節となりました。

コロナ禍に見舞われてどうなるかと思っていましたが、第一回分はclosedで行われたようですが第二回目はopenな会として行われました。

年に2度、焼き畑&播種と収穫。似たようなメンバーで集まり作業をするだけですが、年月を重ねることで、年々味わい深くなっていきます。

 

白山麓:木滑

耕作放棄地で放牧していた羊事業。クラウドファンデイングを用いて、新しい事業者の下での再開が決まりました。県立大と協力して、母羊9頭、子羊8頭が放牧されています。全国的にも珍しい、耕作放棄地を活かした放牧羊を活かしたラム肉事業です。



我が家の庭先に播種したアワ(小菅村より)も初穂しました。日当たりの違いなのか、背丈にだいぶ違いがあります。近所の方には、懐かしいといわれています。

西村

2020年3月25日水曜日

種からの油絞り

先日、油絞り会に参加してきました。

えごま、クルミ、油用ひまわり、菜種、のらぼうな、、、

シンプルな作業でありながら、普段何気なく知っている(目にしている)実・種にこんなに油が入っているなんて!!


いや、何より油が出る瞬間が楽しく、みんなでおぉーーーと歓喜を挙げながら、大人も子供も楽しめるイベントでした。


絞った油は、一晩静置後、上澄みからコーヒーフィルターでろ過をすると、透明の油になります。


西村

スイゼン

和倉温泉の「美湾荘」では、もう何年も朝食に毎回、スイゼンが提供されています。


スイゼンは、天草を煮て固めたものに米粉を混ぜて短冊状に固めたもののようです。ゴマダレを付けて食べるこの能登地方ではポピュラーな食べ物。


また、夜の寝るときには、石川県の県木「翌檜(あすなろ)・アテ」の葉を用いた演出もあります。石川県の独特の樹種で、「能登ヒバ」という名称でも親しまれています。
翌檜は、輪島塗の漆器の木材としても使われており、奥能登の自然を生かした地場産業の発展を支えてきた樹種です。

札幌ビールは北海道で飲むとよりおいしい!とよく言われますが、その地を訪れて、その地の素材を生かしたストーリー性を味わうのも旅の醍醐味の一つですね。


西村

2020年3月21日土曜日

井ざらい

最近、新しく移り住んだ集落で初めて「井ざらい」に参加しました。

 地域の用水路に溜まった草や土砂を取り除き、用水の流れを保つための作業で、用水路が止まっている3月(春秋2回の地域もある)に行われている地域行事です。

 水田の水路の流れを良くするための農作業の準備と思われがちですが、集落内の用水路の管理が火災時の(消火栓以外の)消火用水の確保に繋がるといった側面からも重要な役割を担っています。
 そのため、(農業従事者だけでなく)集落全体の行事として行われており、参加者に対して日当が支払われる(町会費の返金)、ないしは欠席世帯から一定額の徴収を行っている地域もあるようです。

 昔は土の用水が多くて一日がかりだったようですが、現在はコンクリート張りの用水が増えたので、労力もかなり低減されたようです。


追記:土の水路が近所にあったので、参考に↓

2019年12月23日月曜日

中組での博物館の整備が進んでいます。

 中組地区へ移転して、早いもので2年余が経過しました。最近の博物館の整理状況について、いくつか写真を頂きました↓↓↓



・学芸大探検部が収集した民具類
・インド亜大陸収集の標本や小林央住さんの収集標本(トルコやルーマニア含む)
・森と村の会の図書室(小菅村では約3500冊、藤野分室に約1500冊:累計7000冊を目指して整理中)
・環境と教育関係の図書(国内外含む)
などの図書・植物標本・資料や民具を整理・展示しています。

 また、ニュースでご覧になった方もおられるかもしれませんが、新博物館前の古民家(細川邸)がホテルとしてリニューアル開業しました@NIPPONIA(https://nipponia-kosuge.jp/)。最近はその宿泊者の方が来館されるようにもなり、図書室としての連携も始まっています。

お近くへお越しの際は、どうぞお立ち寄り下さい。

2019年12月5日木曜日

焼畑大根の収穫(2019/11/16)

8月に焼畑を行った畑で、大根が育ちました。先日はその収穫祭!
(といっても、私は間引きをするわけでも手入れをするわけでもなく、この日を迎えていますが・・・)

焼畑は施肥をしないので、土地の力(肥力)にばらつきが出ます。そのため、黄色い葉が多い所は、肥料不足なのだそうです。
昔の人は、「畑から土も石もできるだけ持ち出さない」(20年に1度なので)ということを意識して、除いた葉っぱも畑に残して地力を維持することを意識していたとのこと。

最近は、鳥獣害が深刻なようで、館長の山口さんも今日の収穫を迎えるまで、猪にやられていないか、心配だったそうです。
確かに、収穫目前(食べごろ)で、一晩のうちに野生動物に食い荒らされてしまったら、、、手塩にかけて育てた野菜が無くなる喪失感や絶望感は、計り知れないのだと思いました。

焼畑に限らず、雑穀類(アワ、ヒエ、タカキビ、モロコシ)、木の実(クリや柿)、収穫野菜(玉ねぎ、大根)、野生の山芋など、『山の秋の楽しみ』が野生動物によって喪失する機会が多いそうです。
特にサルは、一晩で集団で押し寄せてくるので、一貫の終わりなのだとか。。。
(最近のサルは、花結びのほどき方も習得して、2mの網の継ぎ目をほどくそうです)

野生動物と人間の共生関係、過疎・高齢化でのアンバランスが色々な喪失に拍車をかけているようです。

収穫後は、石川県立白山ろく民族資料館に立ち寄って、囲炉裏を囲みながら「カマシイリコ」を久しぶりに頂きました。


白峰の焼畑に重要な方、2名の訃報をふれました。長年、焼畑を営まれていた方、研究の第一線を進まれていた方。

文章に残したりまとめたり、自分ができることを一歩一歩進めたいと思います。


西村

2019年9月8日日曜日

ごっこ遊びの変化から見る人間形成と社会基盤の変化への期待

何だか難しいタイトルを着けてしまいましたが、日常の観察から思ったことをメモ。


子どもの時に、ウルトラマンシリーズの塩ビの人形を沢山集めて、戦いごっこを家出していた記憶がある大人も多いと思います。
最近は「塩ビ」ではなく「ソフビ」と言うようですね。

最近は怪獣もかっこいいし、色とりどり。昔はこんなにこった作りだったか・・・30年以上の前の記憶なので、赤と銀のウルトラマンシリーズがプラスチックの籠にどさっと入って押し入れにしまっていた記憶しかありませんが、こんなに彩りも形も豊かだったでしょうか?


面白いなと思ったのは、今と昔のごっこ遊びの違いです。

昔: テレビシリーズのウルトラマンを見て、ウルトラ怪獣の動きや必殺技、ウルトラ家族の関係などを学んで、再現しながらごっこ遊びをしていたのではないでしょうか?中にはウルトラマンに詳しい友達が居たり、自分たちで必殺技を編み出したり。

今: 昔と同じような遊び方を初めはしていても、興味が湧くにつ入れてYouTubeやオンディマンドで動画を参照して新しい必殺技を覚えたり、最近ではスマホゲーム『ウルトラ怪獣 バトルブリーダーズ』が公開されて、見たこともない怪獣の必殺技までまねるようになって、ごっこ遊びが自発的な深みを増している状況。
制作者からの情報発信の方法が多様化して、消費者の二ーズからそのソースに近づくアプローチも沢山確立されている。



インターネットが一般に普及して30年余、ディスクトップPCからスマートホンへの移行により更に身近に、簡単に、能動的な検索が行え、欲しい情報に近いソースにアクセスできる時代。
ごっこ遊びの深まりにも、オンラインツールやスマホアプリが知らず知らずのうちに活かされていました。


都市と農山村を結ぶツールとして、以前紹介した「アグリ」のように、アプリを介して日常的に農山村と繋がる仕組み、これからの農山村を取り巻く社会基盤を大きく変える可能性があるのではないでしょうか。


日常にふと思ったことを書き留めておきます。


追記:とはいってもやっぱり3歳児、ゲーム画面上での戦闘よりもリアルなソフビの人形を使った戦いの方が好きなのでした。親としてはちょっと安心。